ユキへぃお別れ会live/福永幸平のこと

来週水曜日5/15は福永幸平の送り出しライブをします。本人もイベントに寄せてコメントを書いていましたが、東京を離れ千葉に移り住むようです。元々奄美大島の出身で10代の頃に自転車で上京し、池袋の地下道でいつも歌っていた彼。もう20年前になるのかな。その頃ぼくも池袋を拠点に路上ライブをしていて、その地下道で彼と出会いました。彼はその頃”弥宥希”(みゆき)という名前で活動していて、今とは全く違い、麻かなんかを身にまとった放浪者のような出立で、お経のような暗〜くどんよりした歌ばかりをか細い声で無愛想に歌い、謎めいた緻密な闇みたな絵を何枚も描いて、明らかに東京の路上ミュージシャンにはない独特のオーラというか異彩を放っていました。たぶんみんな気になってたけど怖くて近づけなかったんだろうなと思う。そんな彼がその後NHKの番組「真剣10代しゃべり場」に毎週レギュラーで出るようになり、それがきっかけで映画俳優となり(河瀬直美監督『沙羅双樹』主演)、一躍時の人となりました。カンヌ映画祭にまで行った頃には音楽性も変わってきて、三線を弾き、奄美の民謡を取り入れた今のスタイルになったと記憶してます。彼とはその頃一緒にライブをやったりユニットをやったりしたけど、だんだん疎遠になってしまい、去年彼が僕のライブを聴きに来てくれるまで13年間”ほぼ”会うことはありませんでした。

“ほぼ”と書いたのは一度だけばったり高円寺の高架下で会ったことがあって(写真はそのときのもの10年程前)、突発的に今からライブを見に来ませんかと誘われたのです。そのとき初めて見たのが今回のお別れライブにも出演して頂く大槻ヒロノリさんのバンド「真黒毛ぼっくす」でした。去年の夏にサックスの広瀬波子さんが真黒毛ぼっくすの奄美大島ツアーに参加することがなければ福永幸平と再会することもまずなかった。。

話を元に戻すと、
明るくて不器用な彼のこと、おそらく会わなかった期間にも東京でいっぱい夢を見ていたのでしょう。ぼくからしたらかなりのスターダムにのし上がってきた人。その分、失望も大きかったのだと思います。そんな愛する東京からの旅立ち。千葉だけど心を入れかえた新たなスタート。自分でお別れ会を企画するモチベーションもさることながら、自分にとって悔いの残らない東京最後の夜にしてほしい。誘ってくれたからにはこちらも歌で送り出すよ。てげてげに(奄美の方言)。

そういえばあえて一度も観なかった河瀬直美監督の『沙羅双樹』、最近になってやっとTSUTAYAで借りてDVDで観ました。主演俳優の解説付きで笑。特典映像のドキュメントがあり(監督は松江哲明さん)、内容は伏せますが素のままの福永くんに相当苦笑いさせて頂きました。

長くなりましたが、最後にライブの告知と福永くんのイベントに寄せたコメントを添付させて頂きます。よろしくお願いいたします。

●5月15日(水) 町田 純手打ちうどんタロー庵
『あまみのユキへい お別れ会ライブ』
出演
・あまみのユキへい
・雨宮弘哲と広瀬波子
・大槻ヒロノリ(真黒毛ぼっくす)‬

開演20:00 投げ銭
‪»東京都町田市原町田3-8-23‬

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【2019.5/15ユキへぃお別れ(送り出し)会live】
主催ユキへぃより~イベントに寄せ~

今回の歌会を企画するにあたりまして
まず、ユキへぃ”お別れ”会という名前にギョッとされた方いましたら
お詫びいたします;移り先は千葉方面ですので
関東圏にお住まいの方からすれば、
“近いじゃん!!!”というツッコミも、さもありなんと(- -;;

ただ、18の頃に故郷・奄美大島から
あてもなく自転車でやって来て
“ロック(音楽)で、歌うことで世の中を明るくしたい!!”
漠然とした勢いだけで都会生活に飛び込んだ放浪少年にとっては
“東京”という響きはアメリカンドリームみたいに
酔いしれる夢のようで、そこで暮らすことに
大きな意味があったのは確かです。

特に、転々とするなかで最後に辿り着いた
自分にとって聖地とも言える
三鷹,吉祥寺での8年近くの年月に
人生は急展開し、広がり根づいていく人と人の輪のなかで
自分の命もそのひとつとして生かされていることの実感だったり、
生きる意味やその素晴らしさにたくさんふれました。

そんな愛する東京に
これからも変わらず行き来するでしょうが、
ひとつの夢とのお別れ、
次の夢へと向かうために…やっぱり
どんなときもそばにいてくれた
歌を心に。そして、同じく
歌がつなげてくれた仲間たちと一緒に
新しい”旅立ち”の時を
わかちあえたらという想いで…

人生は祭り!*
5/15,皆さんとお会いできるのを
楽しみにお待ちしています

ユキへぃ(福永幸平)