ライブ3・11に向けて

3月11日に故郷の甲府で、地元のシンガー岩崎けんいちさんとライブをすると決めてから、お互いがあれこれアイディアを出してはメールのやりとりをして、3・11という日にどんな演奏をしたらいいのかをぼんやり考えていた。

岩崎さんは毎年カンボジアに行って学校建設に取り組んだり、震災直後の福島に行って飯館村から山梨にやってきた牛の面倒を見たり、実にボランティア精神にあふれた人。
その行動は何にもしないでのうのうと傍観者でしかいられなかったぼくとはあまりに対極だったし、今回の災害をきっかけにぼくにいろんなことに気づかせてくれた。

「愛について考え始めた僕らはいろんな言葉を口にしては確かめ合ったけれど どれもピンとこない
どれもピンとこないけど
僕らは 愛について考えることで繋がっていることを世界は何度も何度も気付かせてくれるね
夢を見ているのは世界の方かもしれないな」

岩崎さんからもらったメール。うれしかった。
なにもできなくても愛について考えることで繋がってるって、あぁ
2人の立場や歩いてきた道程は全然違っても
根底にはなんだか同じようなものが見え隠れするぞ。
そうか、これがあれか。うん、これがあれだ!

そのメールの言葉はそのまま今回のライブのテーマになって
ぼくのなかにもゆっくりといろんなアイディアが浮かんできた。

そしてけんさんが出したお題はひとつ。
『あたらしいうた』というタイトルで2人がそれぞれ歌を書いてくる。
寡作なぼくにはちょっと難題だけど、やりがいのあるテーマだと思った。
まだ全然出来ていないのだけど、あせらないでも自然に湧いてきそうな気もする。

当初、ぼくが突拍子もなくけんさんとビートルズを演奏したい!といって
イベントのタイトルがこんなふうにヤァ!ヤァ!ヤァ!ってなってるけど
なんだかこれもまんざらでもない。
これもあれに繋がってるんじゃないかと思う。

3・11はそんな2人がそれぞれ東北をはじめとする地球を歩き 歌い 泣き 笑い 考え 立ち止まり 気にかけることから広がる世界を歌う日になりそうです。

【3.11 岩崎けんいち・雨宮弘哲共同企画】
2012年3月11日(日) 甲府 ハーパーズ・ミル
「やぁ!夢宮くん!やぁ!岩崎くん!
あれから『あたらしいうた』という歌が出来たよ
ライブ3・11
あの日 あの時 あの場所から 君のいる場所へ」
◎出演:岩崎けんいち(山梨)  夢宮弘哲(東京)
◎開演 19:00
◎チャージ 2,000円 (1ドリンク付き)
 中学生以下は500円のドリンク代のみで入場できます