福島県相馬市にてライブ

福島県相馬市に完成した「こども文庫 にじ」のオープンを記念して、女優の新井純さんと「絵本の読み聞かせ&音楽の会」を相馬市にある生涯学習会館でやってきました。この文庫は友人の版画家・蟹江杏さんが中心となって集めた募金で作られました。被災した子どもたちにとって必要なものはまずは食べものや着るものだけれど、いずれ心のよりどころとなる”芸術”が必要なときが必ず来る。その信念で杏さんは先回りして震災直後から相馬の子どもたちに絵本と画材を送り続けました。集められた絵本は選別され、約3,000冊がこども文庫に収められました。募金活動、絵本の選別、物件探し、内装も手伝ったり、放射線の影響もある中、震災からオープンまでの長い道程を思うと頭が下がる思いでした。絵本はこども文庫のために手作りで作られた本棚に収められ、外装には虹の絵が子どもたちによって描かれていてあざやかでかわいらしかった。ぼくは当日、集まった子どもたちに新井純さんの朗読とうたに合わせてギターを弾きました。弾き語りで自分のうたも歌いました。演奏の後、「今度はいつくるの?」と子どもに聞かれてはっきり答えられなかった自分がやるせなかった。子どもたちは楽しそうにこの空間と人に気をゆるしている様子でした。実際に相馬の子どもたちの顔を見て、すてきなプロジェクトだなとあらためて感じさせられました。ギターを教えてほしいと子どもたちに言われたことがうれしくて、また必ずここに来たいなと思いました。